バラ色になる前の話
誰でも、食の基本は生まれ育った環境が大きいと思います。
私は九州の片田舎で生まれ育ち、家は専業農家でした。家の中には、いつも季節の野菜がゴロゴロしていました。ミカン、カキ、ビワなども食べ放題でした。それでも、私の家族は誰も太っていませんでした。
近所でも、私が小学生の頃は、今のようなメタボのおじさんはいませんでした。
小学生の高学年のとき、転校してきた男の子はとても太っていました。初めてみる肥満児でした。
遠足の時、なぜ彼が太っているのか、そのお弁当を見て、子供ながらに納得しました。大きなお弁当箱に、美味しそうなおかずがたっぷり入っていました。食べ過ぎると、ああなるんだなと思いました。
人は食べ過ぎると太る。
太ると、動くのが億劫な感じで、気の毒でした。
私の夫は、若い頃ガリマッチョだったと主張しますが、私はその頃を知らないし、今は人間ドックでメタボ認定されているので、その言葉は信じられません。
夫の実家は商店だったので、甘いものが常にあり、水替わりにジュースの類を飲んでいたそうです。
夫は高尿酸血症、脂質異常、血圧高め、逆流性食道炎、そしてリウマチの治療中です。医者からたっぷりの薬をもらい、せっせと飲んでいます。
いくら、栄養の話や皮下脂肪が今後どんな病気につながるかを説明しても、聞く耳を持ちません。そして私の作る食事以外にも、自分の食べたいものを作っては、好きなだけ食べるのです。
ある朝私が、食べ過ぎで見ていて気持ち悪いと言うと、昨日からこれだけしか食べていないと、LINEで食べたものを送信してくる始末です。
そうやって、毎日食べたものを書き出すといいよ、と返信しました。
夫は携帯で、食べたものを記入すると、カロリーや栄養についてのデータがでてくるアプリを見つけ、今はそれにはまっています。
そしてやっと、自分の食べていたものを把握できるようになりました。
医者に通っていようが、何種類もの薬を飲むことで体を維持していようが、本人がそれをよしとしている間は、他人の声なんてただの批判や悪口にしか聞こえず、変わることはありませんでした。
健康志向の私には、なぜ夫があんなにも食べ物に執着しているのか理解できません。食べることに対して、立ち止まることがない夫が、情けなくもありました。
それが、ちょっとしたきっかけで、自分の食に対する行動を知り、食を把握することで、食べることをコントロールできるようになったのです。
アプリのおかげで、はからずもレコーディングダイエットをはじめた夫の内臓脂肪は、少しずつ減り始めています。
少し長くなってきたので今日はこの辺で。
また次回、食についてお話させてくださいね。
読んでくださって、ありがとうございます。
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