私にとってパラダイスではないけれど、そうかもしれないと思える場所。

おはようございます。

今回作るのはテーブルくらいの模型なので、作る場所を確保できず、

博物館の研修室、作業室、と移動し、今日からは収蔵庫でやります。
 

収蔵庫は大きな重い扉を開けると廊下があり、

動物、植物、歴史、環境など各科の収蔵庫がならんでいます。
 

収蔵庫は年間を通じて一定温度に設定されていますが、

冬場は一時間もすると底冷えがしてくるので、カイロを貼ったりダウンを着ます。

 

私が入る収蔵庫には、展示しきれない化石や標本があふれそうに並んでいます。

これ以上棚はないし、予算の関係でテンバコも思うように調達できないようです。
 

20数年前に比べると、様々な面で変わりました。

予算が変わり、システムが変わり、

お世話になっている学芸員の仕事内容もずいぶん変化しました。

収蔵庫で仕事をしていると、誰もいないはずなのに物音がするときがあります。

はじめはそれが不気味でしたが、音にも臭いにも慣れるもんですね。

 

物言わないものたちが語りかけてきても、普通に話せる気がします。

 

ある人にとって、ここはパラダイスだそうです。

自分が集めた化石をクリーニング、ナンバリング、分析、撮影・・・

外から隔離され、時間を忘れ没頭できるからです。

 

収蔵庫に入るとどんな天気だろうと関係なく、

時間も曖昧になります。

 

そこにあるのは過去なのか、過去の現在なのか、よくわかりません。

私にとって収蔵庫は懐かしくて臭くて、体の冷える場所ですが、

ものを創るのは楽しいので、
 

それでは、行ってきます!!
 
 

 
 
収蔵庫には今日、外国からと関西の方からゾウの研究者が二人いらっしゃいました。

ゾウの骨を測ったりあれこれ語り合いながら、

収蔵庫で口笛を吹いたりして、彼らもとても楽しそうでした。
 
 

私もPCの前がパラダイスだと言う日が来るのかな。

 
仕事が終わって外へ出ると、

今日は一日すごくいい天気だったんですねぇ。