じぃちゃんとナナ
車がないので、久しぶりに電車に乗り、
駅からは歩いて仕事場へ行きました。
会えるかなぁ元気かなぁと思っていたら、
案の定、ホウキで庭を掃く音が聞こえてきました。
じぃちゃんは、いつもこの時間に庭を掃いているのです。
通勤途中にあるこの家には、
ナナという肥った柴犬がいます。
肥りすぎて、柴犬に見えません。
何年か前に、このじぃちゃんとナナの写真を応募したら、
カレンダーの一枚になりました。
この写真です。
出来上がったカレンダーを持って、
じぃちゃんのところへ行くと、
「あれが生きてたら、喜ぶんだけどなぁ。
半年前に、病気で死んじまったんだよ。
仏壇にあげさせてもらうよ。ありがとうな。」
あれから、3年が経っていました。
今日もじぃちゃんとナナに声をかけました。
するとじぃちゃんは、「なんでこの犬の名前を知ってるんだい?」と言うのです。
あはは、忘れられてしまった。
いいんだよじぃちゃん、忘れても。
私は仕事に行くとき、この家の前を通るのがずっと楽しみだったよ。
それに、ナナはちゃんと覚えていてくれたよ。
またいつかここを通るときまで、元気でね。
仕事場は大きな公園の一角にあります。
昼休み公園に行ってみると、先日は硬いつぼみだった河津桜が、5分咲きでした。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません