地形模型は、「見れども見えず」の地面を、見えるようにする。

地形模型は、地面のことを見えるようにする。

私の主な仕事は、博物館で地形模型を作ることです。

 

ではなぜ、地形模型が展示に必要なのでしょうか。

 

私たちは地面の上にいて、家を建てたり、坂を登り学校へ行ったり、道を下り河原でサッカーや野球をしたりします。

 

ごく当たり前の生活が、地面の上で繰り広げられています。にもかかわらず、私たちは地面のことをよく知りません。そして地震で地面が揺れると、とても不安になります。

 

なぜここに道があるのか。なぜここに河が流れているのか。この丘と丘陵、山の違いは何なのか。

 

山の形はなぜいろいろなのか。富士山みたいな山とアルプスの山々はなぜ形が違うのか。

 

高いところからの眺めは、素晴らしい景色としてながめますが、地形がうんたらかんたらと考えたり言ったりする人はごくわずかです。そのごくわずかの中に、タモリさんがいます。

 

広すぎて大きな地面のことを、地形としてわかりやすく見せるために、地形模型があります。

 

「見れども見えず」を視覚的に、直感的にわかってもらうためです。

 

そして地形は、地質の違いやそこに働く作用によって異なります。

 

その違いが、日本には見本のようにたくさんあって、おもしろいんです。